ムラングが初めて作られたのは1720年頃だと言われ ていますが、その発祥地については、スイスのガスパリーニ というお菓子屋さんという説と、フランスのロレーヌ地方の ナンシーという説の2つがあるようです。
ケーキ作りで失敗の原因になりやすい「卵の泡立て」と メレンゲと粉類との「混ぜ」をマスターすれば極端な失敗はなくなります。
【ムラング(フランス語)とは】
卵白に砂糖を加えて泡立てた物をムラング(メレンゲ)と言います。 フランス料理やケーキに多く使われるため、ムラング作りは 大切な基礎技術なので必ず覚えましょう。
【ムラングの種類】
■ムラング・フランセーヌ(フランス式メレンゲ) 卵白に砂糖を加えて泡立てる。 1番有名で使用用途が多い。 ビスキュイなどの生地に混ぜ込んで焼成する際に用いる。
■ムラング・イタリエンヌ(イタリア式メレンゲ) 煮詰めた熱いシロップを加えながら泡立てるメレンゲ。 ムラング・フランセーヌ以外は、泡立てる段階で卵白に 火を通しているので、日持ちさせたいムースやクリーム類、 気泡をしっかりさせて形をきれいに残したいムラング菓子 などに使う。
■ムラング・スイス(スイス式メレンゲ) 湯せんにかけながら泡立てる。
【ムラングの作り方(ムラング・フランセーヌ)】
@ボールとハンドミキサーや卵白の中に油分や卵黄がないか確認します。卵白の中に油分や卵黄が少量でも含まれていると失敗の原因になります。
A卵白をハンドミキサーで泡立てます。 ムラングに角が立つ(レッグトパーズ)まで泡立てます。 最初から砂糖を入れないのがポイントです。 砂糖はメレンゲの泡を丈夫にしますが、その反面泡立ちにくくなってしまうためです。
Bグラニュー糖を1/3量Aに入れてハンドミキサーの中速で泡立てます。
★★(秘)テクニック★★
・ハンドミキサーの羽を横に寝かせてムラングが羽全体にからむようにしながら泡立てると質の良いムラングになります。 羽を立てたまま泡立てると時間がかかり、きれいに泡立ちません。
・羽を時々動かしてムラング全体が同じように泡立つようにする。
・ハンドミキサーの羽は、ボールから少し浮かせると泡立ちが良くなります。 ガリガリ音がするようではダメです。
C残りのグラニュー糖を1/3量づつ2回に分けて入れBの要領で泡立てます。
Dメラングに艶が出て確りしたらハンドミキサーを 止めて持ち上げた時にピンと角が立てば出来上がり です。 メラングのは入ったボールを逆さまにひっくり返し も落ちてこなければ完成です。
★★(秘)テクニック★★
艶と輝きのあるメラングができたら、ハンドミキサーを低速にして30秒〜1分間全体を泡立てます。 低速で泡立てることで、キメの細かい均一な泡に なります。
(注) ABで煮詰めた熱いシロップを加えながら泡立てるとムラング・イタリエンヌ(イタリアンメレンゲ)になり、 ABを湯せんにかけながら行うとムラングスイスになり ます。
【ムラングを使ったお菓子】
ビスキュイ、ムース、ジュノワーズ(スポンジ)等 ほとんどのお菓子を作る時に使用します。