★【ダッチオーブン】★
いま、静かなブームを呼んでいるダッチオーブン。
アメリカのカウボーイが牛の移動の旅に欠かせなかった
鋳鉄製の万能鍋。これ一つで焼く、蒸す、揚げる、炒める、煮る
といったすべてをこなす。よって作れる料理は限りなく多い。
鶏の丸焼き、シチュー、パン、デザートまで何でもござれだ。
もちろん、和洋中は全く問わない。これで炊くご飯の旨さは感涙ものだ。
その秘密はズッシリと重い鋳鉄という素材にある。
鋳鉄はご存知の通り、高熱で溶けた鉄を型に流し込んで作る。
それに対して中華鍋など一般の鉄鍋は鉄板を成型して作る。
日本の有名な南部鉄器は鋳鉄製でダッチオーブンの仲間だ。
鋳鉄は熱伝導率が低く、蓄熱率が高い。つまり「熱しづらく、
冷めづらい」ということ。分厚い肉を鍋に乗せると急激に
温度が下がってしまう普通の鍋との決定的な違いだ。
ひとたび蓄熱されると、鍋全体からじっくりと一定の温度で放熱され、
素材の芯までやさしくかつ適切な圧力で調理される。重いフタ
(12インチで3kg!)は圧力鍋的な機能も果たすのだ。
このフタはひっくり返してフライパンとしても活躍する。(キャンプモデル)
しかし、ダッチオーブンの最大のポイントは、上記の特徴に
よって「美味しい料理を何の手間もかけずに鍋が勝手に作ってくれる」
点だ。素材を投入し、火を入れたらあとは放っておけば鍋が
じっくりとやさしく調理してくれ、その間は釣りをするなり、
読書をするなり好きなことをしていればいいのだ。
カウボーイが朝、夕飯のために火を入れて牛追いに出かけ、夕方戻って
来る頃には美味しい料理が出来上がっているという、その仕掛けは
このダッチオーブンだったのだ。
食いしん坊であれば、これを見逃す手はないだろう。キャンプイコール
バーベキューという図式はそろそろ考え直してもいい頃ではないか。
【写真下】
ダッチオーブンを購入したらまず最初に
作ってもらいたい王道料理「鶏の丸焼き」
《鋳鉄製 ダッチオーブンのお手入れ方法》
買ったら、「慣らし」をしていただく必要があります。
その前に、まずワックスコーティングを洗い流してください。
(工場を出る前にサビ止めワックスが塗られています。)
<慣らしの方法>
慣らしとは、鋳鉄の表面にあるおびただしい数の微小孔を油で埋めて、焦げにくく
かつサビにくくすることです。
※ この「慣らし」を行うのは一番最初だけです。
■ダッチオーブンの蓋
1.表と裏に純度の高いオリーブオイルかサラダ油を薄く塗る。
2.ガスコンロで150〜200度くらいまで熱する。表裏とも数回ずつ。
温度が高すぎると油はひび割れて剥がれる。低すぎてもしみ込みづらいので
注意。
3.終わったら自然に冷ます。間違っても水はかけないように。
■ダッチオーブン本体
※ 事前にねぎ、しょうが、玉ねぎなどのくず野菜を用意する。
(なるべく香りの強いものがよい)
1.内側と外側に高純度の植物油を薄く塗る。
2.ガスコンロにかけ、温まってきたらくず野菜を炒める。香りの
強い野菜ほど鉄の臭いを消すことが出来る。強火で手際よく
野菜炒めを作る要領で!
3.炒め終わったら野菜を捨て、古い油をペーパータオルで拭い、
再び同じように野菜を炒める。
4.2,3度野菜を炒めたら丁寧に古い油をふき取り、新しい油を
薄く塗って野菜無しで熱し、自然に冷まして終了。
<注 意>
★慣らしが終わって普通に使用するようになっても、洗剤では洗わないで下さい。
せっかくしみ込んだ油が取れてしまいますので、お湯で洗い流してください。
★使用後は水分をよくふき取った後、軽く熱して完全に水分を飛ばしてください。
使い始めの頃はその後に、内側と外側に極々薄く油を塗って収納してください。
使い込んで内側が真っ黒になってきたら、内側には油を塗らなくともOKです。
(料理の油がたっぷり染み込んでいます)
たまに外側に油を塗ってあげてください。
これであなたのダッチオーブンが、皆に自慢できる「ブラックポット」に成長
していくことでしょう。 GOOD LUCK!